クラッド材とは、2種類以上の金属を特殊な技術によって接合したもので、単体の金属では得ることができない機能を持たせることを目的に製造された金属です。
クラエッド材という言葉を聞いたことがないという方が大多数だと思いますが、実は私たちが気づかない身近なところでもクラッド材は利用されています。包丁や大工道具の材料として手にする機会も増えています。
例えば、「二層鋼」と呼ばれる刃物は、主に片手包丁や工業用刃物として使われていて、最近流行りのDIY用の道具の材料にも多用されています。
異なる3種類の金属を組み合わせた「三層鋼」は、包丁材として最も多く使用されていて、高級な鋼材と比較的安価な母材を組み合わせることにより、価格も安価に抑えることができ、高性能な包丁に仕上げることを可能にしています。
包丁などの刃物には、ダマスカス模様と呼ばれる独特な模様がついているものがありますが、これは「多積層呼鋼」と呼ばれるクラッド材で、2種類以上の金属を幾重にも重ね合わせて作られていることから、その模様を生み出しています。
他にも切れ味が抜群のナイフ材や、大型の刃物材に使用されている「チタンクラッド」や、高耐食性と軽さが特徴の「チタード」も良く使用されているクラッド材です。