【接合金属の豆知識 Vol.1】電気バスバー用銅アルミクラッドのASTM標準規格

  • HOME
  • 新着情報
  • 【接合金属の豆知識 Vol.1】電気バスバー用銅アルミクラッドのASTM標準規格

銅アルミクラッド バスバーのASTM規格

上のイメージのような銅アルミクラッド材に関するASTM規格がある事を知っていますか?この規格は、2017年に指定番号 B1005-17 で発行された規格です。電気(バスバー)用途の銅アルミクラッドの長方形の棒を対象としており、6つのクラスが規定されています。

6つのクラスは、以下のとおりです。

  • クラス 20A – 銅の体積 20%、O材
  • クラス 25A – 銅の体積 25%、O材
  • クラス 30A – 銅の体積 30%、O材
  • クラス 20H – 銅の体積 20%、H材
  • クラス 25H – 銅の体積 25%、H材
  • クラス 30H – 銅の体積 30%、H材

代表的な金属と比較した導電率と密度は、下の表のようになります。

金属及び同アルミクラッドクラス導電率(%IACS) *1密度(g/cm³) *1
1008.940
クラス 20723.956
クラス 25754.268
クラス 30784.579
アルミ602.710
ニッケル248.900
187.850
*1 数値は全て計算値

この規格では、電気特性、機械特性、それらの特性を検証するための試験方法と試験片に関して記載*2されています。*2試験方法はASTMの別規格を参照としている箇所あり

この様に国際的な規格となっていること、下記のような特徴から、車載、電気機器、産業および建物の電気制御キャビネット、地下鉄および高速鉄道の送電の電極において、銅アルミクラッド バスバーによる銅バスバーでの利用が進んでいます。

  • コスト優位性
    → 大量生産によりクラッド製造コストが材料コストを下回る
  • 表面の加熱抑制
  • 大電流が流れた際のアークの抑制
  • 電力消費の削減

銅アルミクラッド バスバーの製造方法

下図は弊社の供給元が開発したユニークな銅アルミバスバーの製造方法です。

銅とアルミを溶かした炉から、それぞれを型に流し込みます。クラッド(被覆)される銅が先に固化するよう制御され、銅管の中にアルミが充填され固化されます。この製法により完全にアルミを被覆したバーを製造可能です。

さらに引抜や転がし工程で色々なサイズと形状に成形することが可能です。

また、従来の圧延工法により単純に重なった銅アルミクラッド バーの製造も可能です。

流通品でストックがあればサンプル提供が可能です。ASTM規格の6クラス以外の割合での製造も可能です。

接合金属の豊富な実績を有する当社であらば、今コラムに記載の内容に加えて、様々なノウハウ・豆知識を有しております。

本コラムに対するご不明点や、その他接合金属のお困り事がございましたらお気軽にご相談ください!

>>お問い合わせはこちら!!